ウィーンの伝統菓子フェア in 西武福井店
~音楽の都で多くの作曲家に愛されたお菓子を召し上がれ~
ヨーロッパのほぼ中央に位置し、8カ国に囲まれたオーストリア。 その首都ウィーンでは、モーツァルト、ベートーヴェンなどの名だたる作曲家たちが活躍し、現在も音楽の都として世界的に有名です。 ヨーロッパ各国から多様な文化がもたらされ、流行の発信地でもあったウィーンで、王侯貴族や音楽家たちの社交の場を彩ったお菓子をぜひご堪能ください!
開催期間
10月2日(水)~10月8日(火)
午前10時~午後7時30分 ※最終日は午後5時閉場します。
会場
西武福井店 1階=特設会場
出店一覧(50音順)
- ESPOIRエスポワール
- けーきやYANAGIMOTO
- シュトラウス金進堂
- 西洋菓子倶楽部
- パティスリーオルロージュ(※10月5、6日のみ出店)
- 村中甘泉堂
販売商品
フェア期間中には、ウィーン伝統菓子やフェアオリジナル商品はもちろん、シュークリームや焼き菓子など、各店自慢のお菓子が勢ぞろいします!ぜひ会場にお越しいただき、あなたのお気に入りを見つけてみてください。
※写真以外の商品も多数取り揃えております。
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ESPOIRエスポワール
ドボストルテ
アーモンドとバターを使ったリッチな生地と、キャラメルのバタークリームを層にしたケーキ。 -
けーきやYANAGIMOTO
マロニーシュニッテン
マロンクリームをダックワーズ生地でサンドしたウィーン風ショートケーキ。 -
シュトラウス金進堂
マラコフトルテ
オレンジのお酒を効かせたクリームとさっくりしたビスキュイを層にしたウィーンの伝統菓子。
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西洋菓子倶楽部
リンツ
シナモンなどのスパイスが香る焼き菓子の間にラズベリーのジャムを挟んだケーキ。 -
パティスリーオルロージュ
キュルビスアウフラウフケーゼ
かぼちゃとチョコレートを混ぜ込んだチーズケーキに紫いものクリームを絞ったケーキ。 -
村中甘泉堂
トリュフェルシュニッテン
チョコレートのスポンジ生地になめらかなガナッシュクリームをサンドしたケーキ。
※写真はイメージです。福井産以外の原材料を使用している商品もございます。
※パティスリーオルロージュは、10月5、6日のみ出店します。
※店舗は変更になる場合がございますので、ご了承ください。
主催
福井県、(公財)福井県文化振興事業団
共催
西武福井店
その他
季刊ブンカVOL.94で掲載した「ウィーンの生活に欠かせないカフェとスウィーツのお話」。
スペースの関係で載せられなかったお話を、全文公開いたします♪
ウィーンの生活に欠かせないカフェとスウィーツのお話
ウィーンの街を語るときに欠かせないのがカフェの存在です。今でも街のあちこちに気持ちのいいカフェが点在し、昼夜問わず多くの人たちがくつろぎ、あるいは商談を交わしたりする姿を見ることができます。ヨーロッパにコーヒーが持ち込まれたのは17世紀中頃といわれていますが、中でもウィーンは「カフェの中に住む都市」と呼ばれるほど、市民の生活とカフェが切っても切れない関係にあります。特に19世紀末から20世紀初頭にかけての世紀転換期には、詩人や作家たちが集まって議論を交わしたり、そこを仕事場にしたりしたために「文学カフェ」と呼ばれる店も数多く生まれました。もちろん、カフェに集ったのは文学者だけではありません。ベートーヴェンは大のコーヒー好きで、カフェでくつろぐ姿を描いたスケッチが残されています。シューベルトは気心の知れた友人たちとの集まりをカフェ・ボーグナーで開いていたことがわかっています。「ワルツ王」ヨハン・シュトラウス2世がデビューしたのは、カジノやボールルームを備えたレストラン・ドムマイアーですが、現在ここはカフェとして残されています。
ウィーンのカフェで提供されるコーヒーは数十種類もあるといわれ、実に洒落た名前がつけられています。例えば日本で「ウィンナー・コーヒー」として知られる生クリームの乗ったコーヒーは「アインシュペンナー(一頭立ての馬車、という意味)」が正式名称。コーヒーを注文すると、給仕は銀のお盆にお水の入ったグラスと一緒に乗せて持ってきてくれます。ちなみにヨーロッパでは普通水は有料ですが、無料の水を提供してくれるのは昔からウィーンでは水道が発達して水が良いからなのです。
コーヒーと一緒にいただくならウィーンの伝統菓子が欠かせません。メッテルニヒの料理人だったフランツ・ザッハーが発明したザッハトルテは、杏のジャムをはさんだチョコレートのバターケーキにたっぷりとチョコレートがかかったもの。女帝マリア・テレジアが愛したといわれるパイ生地に包まれたリンゴのお菓子アプフェルシュトゥルーデル。カトリック教会の枢機卿の服装の色にヒントを得たといわれるカーディナルシュニッテンなどなど。ウィーンのカフェでは朝食やランチにこうしたケージを食べる男性がいて驚かされますが、それほどウィーンの人たちはスウィーツを愛しているということ。音楽の都ウィーンはまた、美食の街でもあるのです。
文:室田尚子
ウィーン・イヤー291について